あなたの歌がききたくて。

小説とVOCALOIDと知らない人のことばが好き。

【3日目分】「ボカロ」ブームの立役者(の一部)を紹介

え…っと。お久しぶりです。


walking43.hatenablog.com


上記の記事で、「8月中は「ボカロ」関連で毎日更新」を掲げていたわけですが。
まさかの7日間、間を空けるという。
大変申し訳ないです。あと恥ずかしい。(正直)

お盆休みに入る前で、仕事が若干立て込んでいたというのもあるんですが。
その後、ちょっとプライベートで色々あったりしまして。

悲しい事、ではあるんですが。何というか、この度はあまり、落ち込んで引きずる感じの悲しさではなく。
今ごろ、肩の荷を降ろして、会いたい人たちに会いに行っていると思います。


f:id:WALKING43:20160809220242p:plain


自分は相当おセンチメンタルな所があるので、「花火」が結構好きです。
きらきらしてきれいだからというのは勿論ありますが、そこに至るために、手作業で火薬を詰めて乾かして…という、営々とした地道な作業があるわけで。
それが結実して、人を楽しませて、消えていくというところに魅力を感じます。


まあ、しみじみしてみたところで、普通に自分で決めたことを1週間ぶっちぎってますからね…。
取り敢えず、書きます。できれば、遅れを取り戻すまで書けたらと思います。

* * *

まずは、前回喋り足りなかった部分から。
公式をはじめ色々な人によって成り立っている「ボカロ」ではありますが、特に関わる企業、その中でも立役者と言える人について。
企業でいうと、クリプトン、ヤマハセガ辺りが「公式が最大手」なラインだと思っている訳ですが(…)、他にも日本国内だけで、インターネット、AHS、1st PLACE、UTAUとかMMDは裾野が広がるばかりだし、CeVIOはプロジェクト名で言ったほうが正確なんでしょうか。
とにかく色々な所から色々な事物が出ているし、グッズやコラボの主要な提携先を挙げるだけでもめんどくさいというかさすがに全部は把握していません。
なので、ここでは4人の方だけ取り上げさせて頂きます。

★長かった「VOCALOID」開発期間

ヤマハ株式会社 剣持 秀紀氏

音声合成ソフトのブームの火付け役であり、現在でも中核を担っている製品といえば、やはりヤマハ株式会社の「VOCALOID」。
その開発責任者だったのが、上記の剣持氏です。

ヤマハとベルギーの会社が音声関連の合弁会社を作る事になり、そこへ出向に。
合弁の解消によりヤマハに復職し、2000年から、VOCALOIDの開発が開始。
「細く長く」続いてきたプロジェクトだったが、07年に「初音ミク」がヒット。その後、国内でも多くのVOCALOIDが発売されることに。
ネット上で纏まった分量のインタビュー等が意外と無いんですが、音声合成技術に関するお話が本当に面白い。「言葉」と「音」の関係を追求してきた方なんだなと。


newswitch.jp

newswitch.jp

上記の記事で、前後関係が分かりやすい。剣持氏が茶髪にされている理由をはじめて知ってふふっとなりました。

★「音楽」や「ネット」に興味があったひとたち


クリプトン・フューチャー・メディア 伊藤博之社長


えっと。下記がですね、伊藤社長が今までを振り返って書かれた文章なんですが、本当に面白いし中身が濃いので、引用とか要約とかし辛い…。

クリプトン|設立20周年のごあいさつ

80年代後半、デジタル音楽機材が汎用化しはじめた頃に魅せられたこと。当時は北海道大学の職員をされていて、その繋がりでインターネットの存在と可能性を知り、「いてもたってもいられない気分」だったこと。
「音楽」「デジタル」、そして「ネット」に魅せられて会社を設立された伊藤社長だからこそ、今の「ボカロ」があるんだなあ、と。
(トフラーさんとかしれっと出て来て、名前しか知らなかったんですが、情報化社会を予言した人なんですね。主著は「第三の波」。今年の6月に逝去。)

当時、サンプリングCDの販売から、携帯の着メロにも手を広げて、音源チップ関連でヤマハと繋がり、剣持氏と出会われたという経緯らしい。
そして、後述の佐々木渉氏が担当の中心となり、音声合成ソフトのシリーズをリリースしていく事になります。

自分の中で、社長のビジュアル的なイメージが、常にポロシャツだったりします。ボカロ関連の記事とかでたまに見かけるけど、13年に紫綬褒章を受賞された時ですら、(自分の見た記事では)茶色のシャツ。特にポリシーがあってああいう格好をされているのか分からないですが、すごく「らしい」感じがして好き。

講演とか特典の映像、TV…では自分は意外と見ていない気もする。実際にお見かけすることも多々。
2013年、伝説の横浜アリーナ、初のマジカルミライで挨拶されていたのを観たのが最初だったかな。私は死ぬほどテンション上がったけど、皆そわそわしていて、「校長先生のお話」感があった。訥々とした喋り方を覚えてます。
2014年の大阪マジミラだったと思うけど、イベント会場(の隅)でトークされていた。議題は海外進出の周辺の話だったかと。(その後、V3_ENLISHが出たりMIKU_EXPOも色々なところで開催されたりしていますが、今はどうなんですかねその辺。)

MEIKO10周年生誕祭の時だったか、入り口の関係でふつうにファンが並んでいる列に並ばれているのが目撃されていたり。
昨年のエイプリルフールでは、「伊藤ヒロユキ V4X」なるものが、公式HPで発表されていて吹いた。(あ、V4Xってのは、VOCALOIDの最新バージョンの商品名みたいなものです。)
これだけの大きさのムーブメントにも関わらず、そのへんの距離が近いのが何かいいなあと。

diamond.jp

上記の記事は2014年のものですが、分かりやすくて面白い。
以下、上記からの引用です。

でも、コンピュータが普及する前までは、クリエイティブなことって限られた人のものだったわけです。作曲家や小説家、画家など一部の才能のある人だけがクリエイティブだと思われていた。才能があるのは社会の中でもごく一部の人だけで、多くの人は取るに足らないと思われていました。
(中略)
でも、コンピュータを所有するのが普通になり、インターネットが広まったら、一部の人だけでなく、一般の人たちがネットで創意工夫を爆発させるようになったわけです。それって、僕にとっては「やっぱりそうだよね」という感覚でした。だって、僕自身1990年代前半に当時100万円もしたMacを買って、誰に言われるでもなく音楽やデザインをつくり始めたわけですから。


この辺の思想というか理念によって、「初音ミク」というソフトやそのイメージ、そしてユーザを守るために、クリプトンは頑張って来た…と思われるわけです。
札幌に会社を設立したのは意図的なものということですが、規模的にも少数精鋭の会社です。カラオケ化問題、***シェイクの件などを見ていると、色々と涙を呑むようなこともあったのが伺われる。普段はそんなに見せないけど。
その辺が格好良い、熱いと思うし、ずっと見ていたい、付いて行きたいと思えます。


★クリプトン 初音ミク/歌声合成関連プロジェクト企画責任者 佐々木渉


通称、watさん(お名前の「渉」さんから)。
自分の中でwatさんがどういうイメージかというと、こういう感じですね。

www.ele-king.net

www.ele-king.net


クリプトンがどうとかではなく、ここまで「音楽を語れる」人だという、それだけでめちゃくちゃ格好良いと思う。音楽少年がそのまま大人になられたみたいな感じが勝手にある。
2015年の記事です。分かりやすい。

dentsu-ho.com

以下、引用です。

昔は、ポップな曲が強かったイメージで、最近は浮遊感がある声のものが増えて、透明な歌が揺れているようなちょっと不思議なポップロックも多くあります。シリアスなものもあればポップなものもあるこの振れ幅は、さまざまな志向が共存、両立しているようであり、いろんなモノが認められているような風土があると感じています。

この後も、「昔ボカロジャンルに現れた曲、現在の傾向」について、色々な視点から語ってるんですが、昔からそうだけど相当、「ボカロ」を聴いてるイメージがある。
全部を引用するわけにいかないけど、「最近のボカロの動向」をざっくり知りたいひとは、この記事を読まれるといいと思います。勿論、これだけで「なるほど」ってはならないと思うけど、面白い。

わたし別にクリプトン厨ではな…くもないかもしれないですけど。
いくらボカロの声やデザインのクオリティが高くても、デモに有名ボカロPを使っても、それだけでは足りない部分ってあると思うんですよ。
人気のソフトであれば毎日、何十だか何百だかという曲が動画サイトに上がっているわけで。ゲームやコンピCDの曲目を見れば、公式が、どこまで「場」を見てるかということは割と分かってしまうような気がする。
世間でのネームバリューとか、そういうものにこだわって、草の根から生まれるクリエイター勢や、そこから生まれる「遊び」みたいなものにあんまり関心がない姿勢を、某社にほのかに感じる。気のせいでしょうけども。

ちなみにこの記事で、佐々木さんが「アニメの二次創作」について語っているところがすごく腑に落ちてニヤニヤしてしまった。凄い人はやっぱり、些細なところから大局まで、「見通して言語化する力」が凄いんだなと思う。


イラストレーター・漫画家 KEIさん


81年生まれ、千歳市出身。初音ミクをはじめとするキャラクターデザイン他、アニメ・ゲーム・漫画・イラスト等、色々なジャンルで活躍されている人。
KEIさんの絵の特徴といえば、やはり幻想的な色使いの美しさ。画集とかでっかいタペストリーとかでみると更によく分かるんですが、本当にため息がでるほど綺麗です。最近は眼の描かれ方が前よりはっきりしてきたような気がしてそこも好き。

ミクの左腕のカバーは、ヤマハシンセサイザーが元になっているらしいですが(一般には「DX7」と言われているけど「DX100」だろうという面白い考察をネットで見たけど触ったことがないので何とも。公式でも「DX7」って言ってるんですよね。貼らないので各位で)、その他にもスカートやらブーツやら、よくみると色々なものが付いている。「機材をモチーフにした女の子」というデザインの素晴らしさはいくらフィギュアやらイラストを見ても飽きない。

話は逸れますが。
常々思っているんだけど、ボカロの代名詞、アイコンでありながら、「初音ミク」って「ボカロ」のなかでもかなり特異な存在だと思う。
何かこう、いちばん「人間からかけ離れた」存在感がある。
初音ミクの声」ってすごく独特だと思っていて。上手い人が使うと、ボカロであっても人の声と聞きまごうくらいの歌が歌える(とか言うと突っ込まれそうだけどその辺は今回スルーで…)んだけど、ミクの場合は、いくら上手い調声であっても、あまり「人間の声」と聞き間違う人は居ないと思う。(「ボカロ」って、人によって本当にいろんな声が出るので一概には言えないけど)
デザインでいうと、緑のツインテール、16歳という割にぺたんとしたボディもそうだし、上記の機材のデザインが最も強く出ている。
そういう、いちばん先鋭的な存在っぽい「初音ミク」が、よくも悪くも「ボカロ」のイメージを背負ってるっていうのは面白いと思う。得してる部分も損してる部分もある。
(…後、どうでもいいですけど。n次創作にあたりキャラクターの胸を願望によって増やすことには諸手をあげて賛成しかねる派閥です。その辺は単にオタク属性の違いでしょうけども。)

* * *

クリプトンやSEGAヤマハ関係、ゲーム・ライブ関連だけでも色々な人がいるので、その辺に詳しい人ならもっともっといろんなことが書けると思うんですが。

取り敢えず、今回はこの辺で。