あなたの歌がききたくて。

小説とVOCALOIDと知らない人のことばが好き。

過去の自分が思った以上に厨二病こじらせて句とか捻ってた件について

PCのフォルダを整理してたら。
むかーし書いた、塚本邦雄をこじらせたみたいな、短歌なのか俳句なのかよく分からないやつが出てきたので、上げておきます。
勉強したこともないのに、なんで書こうと思ったんだろう…。我ながら、20代でこれだけ厨二マインド持ってるのすごいな。


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髪からのしずく波紋となる湯舟

方言の飛び交う湯舟浸かり居て身をつづめおり24歳

湯煙から見上ぐる夜空幾つもの命を載せて星の進める

湯舟にて皓き歯並びかみならす我も彼もみな一対の骨



珍しき笑顔に問えぬ貸した金はと

闇の中ノイズに飽きてふと見れば体液のたり垂れ流る頬



顛にうごめく蟻を見もやらず地響き疾る白き軍勢

雲はしり差しては陰る線路にて乱る髪いさ美しき死を



錆び刃もて日々切り結ぶエゴ重し冷たき水を呷る夏宵に

ふたとせの長さにてまた契約す我も彼も明日知らざるに



蟹工船我もと叫ぶこそ貧し

PCに向かう背後で掃除機のおと我もいつかは従事するらむ

電話聞き開くデータの柔らかさ

おかえりと表すような絵文字あらぬか文字にするほどの仲でもなければ



ホームにて聞く音美し退る一歩二歩

鉄橋を等間隔にひかりむし飼はれることは哀しからむか



長閑なる春の光のパークにて桜、アシモフ、欠けた身体を

夜の道パンジーの花千切りたり桜散るまでのわかれと言われて

その曲の最初の音を祝福と云う

醜しとかすかに聞え音のみなかるる

朝霧のみ空とほくによろこびの歌


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