あなたの歌がききたくて。

小説とVOCALOIDと知らない人のことばが好き。

夏は終わらない。「カゲロウプロジェクト」が残した軌跡

「カゲロウプロジェクト」という作品の名前を、耳にしたことはあるだろうか。

多少ネットに詳しい人なら知っているかもしれない。動画サイトの楽曲から生まれ、小説、漫画と広がっていった、青春群像ファンタジーとも言える作品。音楽パッケージの累計発売数は70万枚(2016年4月時点)、書籍の累計は850万部(2017年3月時点)とwikiにはある。
2014年4月、「メカクシティアクターズ」というタイトルでアニメ化。
VOCALOIDを使った楽曲の中でも、かなりのヒットを飛ばしたコンテンツである。


* * *


私と「カゲプロ」の出会いは、2011年9月。当時、ニコニコ動画のランキングに、「カゲロウデイズ」の動画が乗っていたことがきっかけだった。
8月のある日、友達が事故で死んでしまう。時間を巻き戻して、成り行きを変えようとしても、その結果は変えられない。果たして二人の行方は? という、謎めいた曲。
解釈や賞賛のコメントを見ながら、特に10代への人気を何となく感じたのだけれど、その感覚が間違っていなかったことを、のちに諸々が証明することになる。

順調にマイリスト・再生数が伸び、「ボカロ」としてのヒット曲の仲間入りをしてからしばらくして、動画の投稿者コメント欄に、追記された一言が眼を惹いた。
「これから、”カゲロウプロジェクト” が始動する」という旨の言葉。
「プロジェクト」って一体何だろう? 


当初、そのあたりが明確にイメージ出来ていた人は少なかったと思う。複数の楽曲から物語を派生させひとつの作品とする発想は、Sound Horizonなどの有名所や、「悪ノ召使」などで知られる悪ノPなどが既に成功していたとは言え、当初の段階から商業でコンテンツを展開するという例はいままでにあまりなかった(…多分)。

アルバム「メカクシティデイズ」と同日に小説「カゲロウデイズ –in a daze-」が発売され、オリコンの週間ランキングで、CDアルバム6位、文庫本10位にランクイン。漫画化もされ、一躍人気の作品となる。

物語は、親友の少女の死をきっかけに引きこもりとなった青年が外に出て、不思議な能力を持つ若者たちと事件に巻き込まれるところから始まる。PCに住み着く電脳少女、人気アイドルである青年の妹なども加わり、誰かに糸を操られる運命への抵抗が語られる。
(…なにぶん初見が昔すぎて記憶が曖昧なので、ファンにおかれましては細かい突っ込みはご勘弁ください)


* * *


ある意味、シンデレラストーリーとも言える「カゲプロ」の人気の理由について。世間では当時、色々と取り沙汰や分析が行われたけれども、ここで自分でもまとめてみたいと思う。

まず、楽曲としての魅力。曲ごとにカラーが違い、またどれも耳に残る出来で、歌ったり弾いたりといった派生動画も多く上げられたし、今でもMMD等で使われていたりする。

次に、「物語音楽」という形式。楽曲でイメージや謎、感情を喚起し、視聴者にほろりとさせたり謎を解く楽しみを与えつつ、メディア展開で会話やストーリーを綴っていくという形は、想像力を最大限に働かせて楽しむことのできる、ネットの良さをよく活かしたやり方だと言える。
 
ストーリーとしては、いわゆる「ループもの」であることが取り上げられることもある。
時間遡行による運命への抵抗は、「ひぐらしのなく頃に」や「魔法少女まどか☆マギカ」などのヒット作品でも重要な展開として扱われており、確かに心躍るテーマである。


など、大人たちが考えた「人気の理由」に、しかしそれだけではないんじゃないだろうか、と個人的に意見を付け加えたい。

アニメその他で「カゲプロ」を知った人なども覚えていると思うのだけれど、主人公たちには共通点があり、それは「目にまつわる能力を持っている」というものである。
姿を消したり読心ができたりと、若気の至りで一度は妄想するいわゆる「超能力」なのだけれど、さらに「能力を使うと眼が赤くなる」という設定がある。心底格好良いのだけれど、ここまで吹っ切れて妄想させてくれる設定はなかなかないのではないだろうか。

キャラクターのシャープな立ち姿、目つき、パーカーのフードを被ったクールなビジュアルなども人気に拍車を掛けていた。実にこう、言ってしまえば「厨二心」をくすぐる要素が満載なのである。
「謎解き」要素もあいまって、いつまででも妄想できる土壌を提供してくれる。

…というのは、表向きの分かりやすい理屈だ。個人的には、「カゲプロ」の根底にある「人気の理由」は、もっと素直なところにあるのではないかと思っている。


実は、「カゲロウプロジェクト」においてキャラクターが真に特殊な点は「超能力」ではない。その「立ち位置」である。

天才少年でありながら、学校へ行かず引き篭もっているシンタロー。アイドル活動のため、学校へ満足に行けないモモ。「アジト」でバイトや「依頼」をこなしながら暮らしている、「メカクシ団」のメンバー。
10代の少年少女を描いておきながら、「学園モノ」ではない。血縁にも恵まれていないキャラクターが多く(主人公兄妹は父と死別しており、「メカクシ団」は孤児院育ち)、ある意味「『普通』から外れた人たち」とも言える。
超能力があっても、それを私利私欲のために使うどころか、能力のせいで人に嫌われた過去を持ち、例えばいじめにあった”普通の”子供のように悩み、能力を正しく活かしたいと願う姿が描かれる。


と、語ってはみたものの、作品に触れればわかるように、「カゲロウプロジェクト」自体は全く重い雰囲気の作品ではない。
キャラクターはみんな、それぞれの魅力を持ち、どこか抜けていて、たぶん苦労しただけ優しい。

不思議な縁をもつ彼らは、淡い恋や友情、血縁ではない家族の情、色々な形の「絆」を繋いで、生きている。
誰にでも手を差し伸べるアヤノ。ヒビヤに手を差し伸べるモモ。数えればきりがないほど、「絆」「思いやり」を大事にしている物語であると思う。
大事に思っているからこそ、傷ついてもわかり合おうとするし、失うと身を切られるほど悲しい。
そういう当たり前のことが、こういう若向けの作品で、素直にナチュラルに描かれている。 

謎、物語の道具立て、そういったものよりももっと、根底に流れているもの。
それこそが、「カゲプロ」が大人が触れても惹かれる作品である要因だと思う。


そして、最後にひとつだけ付け加えるならば。舞台となる季節が「夏」だったこと。

四季のうち、楽曲や創作において、一番多く取り上げられるのは「夏」ではないだろうか。爽やかな朝、生命力に溢れた昼、郷愁を感じさせる夕暮れ、何もなくても何故か浮き立つ夜。夏には何か、人を魅惑する力があると思う。


* * *


「その後」の話をするのは、実は少しつらいものがある。

「カゲプロ」の人気は加熱し、「VOCALOID」のランキングが、関連の動画で埋め尽くされていたこともあった。低年齢層のファンが一気に増えたのは、コメントを見ていれば分かった。
それはもちろん、作者の責ではない。誰のせいでもない。時代の流れだった。

私は、「ボカロ」の一番良いところは、人や声の「多様性」だと思う。
再生数が多いのが、有名になるのが偉いんじゃない。誰にでもあるその人だけの個性とか、同じソフトを使ってもちがう声になる面白さとか、そういうものを楽しむ場所だと思っている。

だから当時、流入した新興のファンによってランキングが一色に塗り替えられ、「最近のボカロは」と外から言われるのが辛かった。数名の才能が全体のイメージとして語られることに違和感を覚えていた。

当時、一般へと進出していった「VOCALOID」という分野も、その煽りを随分と受けた。
ネットで無償で楽しんでいた創作ブームが、商業という方向へ向かっていくことへの反発。
「プロジェクト化」が速すぎないか、という声、マイリスト工作。まとめサイトの軽薄な煽りや、「カゲプロ厨」へのなりすまし。


今、自分の持っている才能で、ネットから夢を叶えることは、何も不思議なことじゃない。
この流れを作った人たちのひとりが、作者である「じん」氏だと思う。


当時の狂騒を振り返って、良い距離と温度感になったな、と個人的には感じる。
「カゲプロ」には今でも、それを楽しんでいる人たちが居る。
当時、女子高生の子が書いた感想文が印象に残っている。
「秘密基地みたいで、あの世界にすごく憧れた」「キャラクターが友達みたいに思えた」、たしかそんなニュアンスだったように思う。 
いつのまにか、コラボした学習参考書が10冊を数えていたのには驚いた。昔では考えられないことが色々と起こっているなと思うし、いつまでもそれを楽しめる大人でありたい。


そして、今年。2017年。因縁の8月。
「カゲロウプロジェクト」のアニメ第二期が、正式に発表された。

これからまた、色々と展開があるだろうと思う。
この文章を読んでくれた人がいたとして、ご縁があったら是非、あの不思議で人懐こい世界を覗いてみて欲しい。


www.youtube.com



特別お題「夏の《映画・ドラマ・アニメ》」

Sponsored by Netflix

はてな題詠「短歌の目」2017年8月

tankanome.hateblo.jp


こちらの素敵な企画に初めて参加させて頂きます。
何卒よろしくお願いします。


8月題詠 5首


1. 流


この淵も悲恋の名残かいたずらに口の端のぼりわかれ流れて


2. 囃


海暮れて新町名もしらじらとやぐら囃子に人影の増え


3. フラット


蝉だけが騒ぐ真白きグラウンドまだそのみちはフラットであれ


4. 西瓜


薄惚けた西瓜のごとき泣き顔がきれぎれ光る夜の街かど


5. こめかみ


かき氷きみを撃ち抜けこめかみに優しく触れる口実のため



テーマ詠

今月のテーマ「怪談短歌」


窓のなか聞こえぬ悲鳴に耳澄ます眩しき真昼の住宅街に



錆び浮いた愛チャリは口が聞けずとも今日は晴天、お別れ日和



枇杷ゼリーお嫌いですか仏前に何度供えても動かしてある



腕自慢の叔父さんはお茶を飲みながらお前の耳も多いと勧める



夏のあさ抱かれ歌わる硝子の目みな気も留めず傍を過ぎゆく


.

【短歌】黒歴史を更新してみたよ【夏】

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iPhoneをおどる指から旋律がながれるようでふと乗り過ごす


天井を揺れるひかりよ個室から水底見上げじっと見蕩れる


夕暮れをぼっと見ている自販機も梅雨が明けたしupdateされたい


けむるあめ昏いみどりにさわぐかぜ息をあわせてひかれコンビニ


「幸せの重みなんやで」ゼクシィの袋振りつつ君がふざける


開くまでは生きているねこ息詰めて送信を押す昼休み前


「ポケ映画見た感想」とはみ出さんばかりに書いてひたとペン止む


「本年の新曲です」と櫓から流れる曲の古めかしさよ


「この夏」を謳う広告目を上げて車窓に近く遠い蝉の音


* * *


…日常ひたすらぼけーっとしてることがよくわかりますね。
あと色々ちゃんとしていない…。


本日は以上です。

四季折々。

お久しぶりです。お元気ですか。

まあ、各位がお元気であることはブログの更新頻度によって知れるんですが…。良かった良かった(何)

本年もよろしくお願いします(まさかの)。


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http://www.pakutaso.com


年末に、近くのショッピングモールにペンを買いに行ったんですよ。
で、ペンのささってる棚に紙の帯みたいのが敷いてあって、ためし書きできるようになってるんですね。

" こんにちは " 
" あいう "
" 1234 "
" シグノ "

この辺はまぁ、普通に分かるんですけど。

" ハリー "
" Harry "

友達か恋人か知りませんが、誰かとファンタビを観たんだと思われます。
それで帰りに、「あ、ちょっとペン買ってくー」とか言って寄ったんだろうな。目に見えるようです。

" ありがとう "
" Potter "

" こんにちは "
" 来年もよろしく "
" ありがとう "
" ありがとう "

「ありがとう」が多かったです。
一人が書き出すとみんな書くんでしょうね。書きやすいし。
「1匹いたら100匹いると思え」みたいな…(台無し)。



年が明けて先日。
買ったペンをさっそく無くしまして…短い命でしたね(最低)。
買いに行ったんですよ。同じ売場に。

で、せっかくだからペンの太さでも変えてみようかなぁ、と思って試し書きしようとしたら。文面(?)がフルチェンジしていました。


" ジェット "
" パイロット "
" 漢字 "

一瞬、航空大学校でも志望してるのかなと…。空へ羽ばたく夢を、文字に託したのかと思ったり。
普通に考えて違いますね。商品名ですね。


" ポケモン "
" 社会学部 "
" 空腹 "
" テスト終わった "
" ポケモン "
" Pokemon "


どんだけポケモンがやりたいんだ、っていう…。

試験が終わったらそりゃ、遊びたいよね。封印してたサン・ムーンを解き放つ時だよね。

「空腹」の字だけ実に金釘流で笑いました。ラーメンでも食べに行ったかな。


たぶん、あの紙には。夏になると「花火」、秋になると「文化祭」なんて書かれていそうな気がします。そしてまた冬。


僭越ながら、自分のことを喋りますと。
最近、時間の流れがやたらと早くてですね。日々がこれ以上なく単調なんだろうな、と思います。

環境や周囲の人が、めちゃくちゃ優しくしてくれるので。このさき1,2年であれば、今のまま、だらだらっと日々が過ごせるような気もしてはいますが。
今のうちに動いたほうがいい、今年が最後のチャンスだ。という感じでもあります。


あの頃の1年は、本当に長くて、色んなことがあって、きらきらしていたなぁ。なんてことを思い出しました。

何年も止まっていた時計を、今年こそは動かしたいな、と思います。


本日は以上です。

黒歴史リターンズ捻ってみた

こんばんは。四宮です。

スマホのメール画面でぽちぽちしていました、韻を踏む気がない何かが溜まりましたので再びはてな様に奉納しておきます。

前にやったやつ。
http://walking43.hatenablog.com/entry/2016/03/20/014134

本当は、寒くなったからセーターを出して、喪中葉書を書いて、色々やりたいことはあったんですけどね…。
明日という日はまだ何も失敗してないから素敵ね、って某プリンスエドワード島の子が言ってましたし。大丈夫大丈夫。(謎ポジティブ)

* *

母娘三人手のひら見せあうテーブルに杏仁豆腐きていそぎ仕舞う

イブよりも天長節と説きながらケーキひと切れはいつも貰う父

「女性人気!」胸張る黒雷噛み砕くもういい私の分もあげるね

六花亭のストロベリーチョコが羨ましい幸せ持ってただそこにいる

* *

無精ひげ会釈してエスカレーター列に入る柔らかに白い食パン揺れる

目の端で光るスマホケースのかがみ着飾る爪がタップを踊る

柱にて座る青年の正気の眼ハロー、世界はどう見えてますか

* *


灼熱のひかりはもはや語れずに冷たく澄んでかんがえゆけと

正直に言うとアメリカ一大事より好きなブロガーの反応が気になる

ラプラスはのりものポケモン一人でも多く連れ行け石巻まで

* *


高知想い笑み崩れたる完熟の顔たち集めトップ賑わう

傲慢はネットにおいて大罪か蹴鞠小父さんに何を重ねる

警察が来ないテーマは難しい誰もが何かを愛しているから

おろおろと検索する間に続き記事胸なで下ろしゆっくり食べる

* *

見えてます「ちょっと表現借りるだけ」お互い同じサイトの見すぎ?

どのくらい好きかを軸にするよりはなぜ恋したかを傍で聴きたい

真青なネモフィラが見たい君の言う深紅のコキアと同じ場所に咲く

* *


文語っぽいのと素がまじって気持ち悪いことになってるのは仕様です。
あと途中に不適切な表現がありましたことをお詫びします。ぶこめにスターがつかないのでやさぐれてました。嘘です。
年末ジャンボが中ればめっちゃご機嫌になると思います。


本日は以上です。

小学校とラノベ。「運命の一冊」に出会う確率を上げる方法

togetter.com


数日前にネットに出回りました、小学校の朝の読書でラノベを読むのを禁止されました問題について。
乗り遅れたかもしれないけど一応思ったことを書きます。


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https://www.pakutaso.com/

* * *

確かに、学校の教室って場がそもそもね、ラノベ向きではないです。
制服の女子がかいてあってなんならぱんつが見えるか微妙なところ、みたいな表紙が多いしね。
背後に人がいる状態ではよみにくい挿絵が多い。もうちょっとサービス抑えめでも良いです個人的には。
ただそれは本人の気の持ちようであって、規制していいものだとは思わないですね。
保護者のほうからクレームがくるとしたら、するほうがまちがってるとおもう。

だって、アホらしいと思いません?
千夜一夜物語」も「カーマスートラ」も普通に本屋で買えるのに。
バタイユもサドも禁止しますか?
乱歩は教育に悪い、とか言っちゃう感じですか。
近親相姦の話で、直木賞とった小説ありましたよね。性描写もあったと思うけど。

まあ、上記に挙げてるようなものを中学生とかが燦々と陽の差す朝の教室で読んでたらね、
「もう本なんて読まなくていいから、校庭でサッカーでもしよう」って言いたくなるかもしれないですけど。

それでも彼/彼女はなんかしら興味があって、その本を手に取ったわけですから。
その出会いと、文章と向き合って過ごす時間っていうのは、余人には計り知れない世界なので。
大事にしてあげてほしい。

* * *

なんかね、世の中には大きな誤解があるようなんですけど。
純文学=お堅いもの、面白くないもの、複雑で意味不明でなんか高尚なことが書いてあるもの。
我慢して読むと人生に大事なことがわかったようなわからないような崇高な気分になれる。
ライトなノベル=明るくて面白くてちょっとえろくって軽く読めるもの。
漫画の延長線上。だからイラストは絶対必要。(っていうひとをAmazonでたまにみかける)

なんといいますか。
文芸をシロとクロで二分化して考えようっていうのが理解できないんですよ。
「良い人間」と「悪い人間」がいないのと同じように、「良い小説」とか「悪い小説」ってものはない。
読む人間が何を読み取るかであって、名のしれた明治の文豪だったら読んで必ず身になるとは限らない。

ただ、後世に残されるほどの文学ってなにが違うかっていうと、「密度」じゃないかなと思います。
重さのある題材で、構成も複雑で精緻で、もう手にとってずっしり重い。
理解するための回路がものすごく曲がりくねっていて長い。
文学としての流れの中での位置とか小説としての技巧とか実験とか、社会や時代を反映した固有のテーマとか、作者が意図することもそうだし、評論するひとや後世の人間が読み取るべきメタな情報も、きちんとその小説を「読む」ために必要なことに含まれると思うんですけど。

自分の話ですけど、まあ結構数をよんではいるんですが、読書力としては中の中くらいだと思うんですね。
何でかっていうと、その「文学を理解するための回路の辿り方」がまだ分からない。
地頭の出来か、知識の有無か、まあ両方なんでしょうけど。
読書レビューとか見ても、同じ本に対しての理解度ってひとによって結構違うものだなと思います。
筋だけ追うなら自分でも出来るけど。そういうことではない。

* * *

話が逸れましたが。
まあだから、二元化してレッテル貼って、ageたりsageたりすることに意味は無いんじゃないのって思うんですよ。
とにかく、自分のであったただひとつの小説に耽溺するという体験をしてもらったほうがいい。

それで、10代の子が運命の小説に出会うために、大人が出来ることって言えばですね。
本を探すお手伝い、だと思うんですね。

人間って千差万別なので。
そのひとが、小説っておもしろい!って思えるような小説をお勧めしたかったら、そのひとを知るしかないと思う。
普段、どんな映画を見ますか? 好きな音楽は? 趣味は? 服装は? とかね。
相手の年齢とか、読書歴とかも大事かな。読むための回路をどこまで単純に/複雑に設定するかっていう問題はけっこう大きいと思う。小学生で「吾輩は猫である」とか読む子もいるわけだから。

それで、相手の心を豊かにしよう!とかね、そんな基準で選ばなくていいんですってば。
読書好きの大人はみんな、心が豊かで素敵な人間を目指して、そうなれてますか? のめり込んで、気づいたらここにいただけじゃないですか?
その過程で、身についたものがあったとしたらそれは、たまたま運命の出会いをしたからだと思います。

好みの話ですが。もちろん、言いたくなかったら言わなくていいです。
ただ、相手のことを何も知ろうとせずに、自分の好きなものを押し付けたとき、うまいことマッチングする確率って天文学的に減ってしまうと思うんですよ。
その一冊はご縁として楽しんで読めても、そのあとに繋がらなそうなきがする。もったいないです。
夏休みの課題図書とかね、完全にお仕着せですから。選んだ大人の熱い意図は分かるけど好みじゃない小説のオンパレードでしたねえ、昔。

どっかでそういう、マッチングする場所とか試みがあってもいいと思うんですけどねー。
この元ネタのツイートの方は司書さんですが、本当に現場で色々考えられている方をだしに、勝手なことを言うのもあれだと思うんですけど。
まあ、どこかで一般人がお役に立てることがあったら呼んでください。

* * *

とりあえず、若人のかたにおかれましては、「【こういう感じの好みにあう】本を教えろやダボ」って本好きの大人に要求すると面白いものにであえる確率が格段にあがるだろうことは覚えておいて損はないと思います。っていうか聞いて。w

それで、本をよんで面白いなと思ったらですね、同じ作家の別の本を読んでみてください。
次は、同じジャンルのちがう作者の本を。
頭のなかに、ジャンルの地図ができてきたら、ぜひ別のジャンルにもトライしてみてほしい。

本を読んでいたら格好良いとか、一足飛びに頭が良くなるとか、そういうことはないです。万巻とはいわずとも、千巻くらいの文学やエンタメを読んできた私が保証します。

ただ。
人間の生老病死、愛や笑いや涙、社会や思想。
そういうものを残すための手段が、文字であること。
何百年も前のひとの言葉が、いまに残りつづけて、だれかを動かしていること。
それって凄いことだと思うんですよね。素敵なことだと思いませんか。

なんて。何年かして、思ってもらえたら嬉しいです。


本日は以上です。


関係ないけど
『中学生のための読解力を伸ばす魔法の本棚』中島克治(著)の掲載書籍リスト - bax | ブクログのパブー
これ普通に面白そうですね…。

【LOSER】米津玄師は、踊れる。中田ヤスタカとコラボもしてる。 【NANIMONO】

お久しぶりです。四宮です。

気づけば秋ですね。早いもんです。
二十四節気でいうといつなのかなあ、と思って調べたんですが。
10/8あたりが「寒露(かんろ)」と言うらしいです。

露が冷気によって凍りそうになるころ。雁などの冬鳥が渡ってきて、菊が咲き始め、蟋蟀(こおろぎ)などが鳴き始めるころ。

Wikipedia寒露」|https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AF%92%E9%9C%B2

いいですね。
まるで梅雨みたいな蒸し暑い日が続きますが、そのうちからっと晴れて、涼しくなってくれるといいです。

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写真は「マジカルミライ2016」に参加する前に行った、千葉ポートタワーのカフェです。
参加したイベントやくだらない雑感や、書きたいことは一杯あるんですが。
取り敢えず、これだけはいま言わなければ!と思ったので書きます。

■米津玄師氏の新曲のMVが発表されました。踊ってます。

www.youtube.com

シングル発売するのは知ってましたが…。こんな感じだとは。

最初から最後まで踊って(暴れて?)ますね。
曲が作れて、歌えて、絵が描けるのみならず、おどりをおどるという技まで習得したってことですか。マルチにも程がある。

わりと歌詞を詰め込みまくっている感じがしますね。珍しい…のかな。ボカロみたい?(一周回った冗談)
曲調はだいぶポップになったなあと思いますが。それ以上のことは自分には言えないので、各位の耳と言葉におまかせします。はー…好き。

そのうちMMDになりそう。誰かがモーショントレースして、色んなキャラクターが踊るようになりそう。まぁ、4分あるので、フルはそうとう大変だとは思いますが。
…頭に何か被るの好きなんですかね? いや、雨除けか…(違)

しかし本当に声が素敵ですよね。
「愛されたいならそう言おうぜ」のところで仰け反りそうになった。

なんなの。泣きそう。
こんなに格好良くていいんだろうか。

前にかいたか忘れましたが。
米津さんのキャリアの花道の最初の名義が、言うまでもなく「ボカロP・ハチ」な訳ですが。「ハチさん」としての活動期間は案外短いんですよね。
2009年から2年弱くらい。(「ドーナツホール」はかなり間が空いたのと後続がないので別で数えてます)

商業の世界にでて、自分の声と名前で音楽活動するようになって。
あんなに濃密な自分の世界をもったひとなのに、どんどん作風が変わっていくのが、本当に意外でした。
ふつう、自分の個性って、ものすごく固執したいものじゃないですか。
10年に一度の才能!みたいな騒がれ方をすればなおさら。
なのに、どんどん「普遍的な格好良さ」を身に着けつつも、自分の個性と融和させて、イメージを薄れさせることはないっていう。
その柔軟なところが好きです。

最近、けっこうTVなんかに露出もしているようですが。
昔、「パンダヒーロー」の時かな。あんなに人気曲なのにどうしてまだカラオケ化されないんだろうって話があって、JOYSOUNDからのメールを見逃したかスルーしたかでご本人の承諾が出てないから、みたいな話が昔コメントで出ていて、それを信じてて、「やっぱりそうとう変わった方なんだな…」って思ってました。(ひどい)


natalie.mu

ご本人も「アメーバみたいな存在になりたい」って言ってるので、「変わっているけど柔軟」で、当たらずも遠からずって感じですかね。

MVの公開が9/15。Youtubeでは370万再生。
音楽業界のことが右も左も分からず、「米津玄師」というアーティストがどういうポジションにいるのか、どのくらいの再生数が予想されるのか分かりませんが、結構イイ数字なんでしょうか。
…と言いながら。だらだら書いてるうちに382万に増えてますね。まじか。
10万再生行ったら殿堂入りと呼ばれる世界に生きてるので、半日でそれだけ稼ぐとか考えられないですね。なんか嬉しい。

昨年8月公開の、アルバム「Bremen」の1曲目「アンビリーバーズ」が現在、Youtubeで444万再生。ニコ動で94万再生(マイリスト15,000)。
「LOSER」は(まだ?)ニコ動側では上げてないので、再生数は比較できないですが、比率でいうと恐らく、Youtubeのほうがあきらかに高くなるかと。
まあ、ニコ動はもう足場としてもあんまり使わないのかもしれないですね。

#あのブログやこのブログでも言及されてましたが、ニコ動って音楽のプレイヤーとしては弱いんですかね。特に10代辺り。
ニコ動を中心とする「ボカロ音楽」に興味のある人間としては、「ボカロ」が実際にはどうやって聴かれているのかが非常に気になるところではあります。
(そういや、ボカロ動画をみててしこたま目にした「うごメモ」ってはてなのサービスだったんですね…。びっくりした。)

中田ヤスタカ氏と米津さんのコラボ曲が発表されました。歌ってます。

getnews.jp

中田ヤスタカのソロ最新作となる映画「何者」の主題歌『NANIMONO (feat. 米津玄師)』が本日より全世界先行配信スタート!


www.youtube.com


ヤスタカ御大。最近の曲はものすごい洋モノっぽい(?)ように感じるんですが気のせいですか。そういう流れなんだろうな。好き。
映画音楽もやってるんですか…すごいなあ。。
青春映画みたいなので、その辺に人気で共感されそうな方でコラボしたということなんでしょうか。

上記のアオリって、よく考えると不思議ですよね。「作曲者」として「ソロ活動」をしていて、ボーカルとfeat.してるわけで。
J-POPしか聴いてなかった時分は、「自分で作詞作曲してるアーティスト・バンド・グループ」と「それ以外」みたいな区分しか頭に無かったので…。(言っててどうかと思うけど本当そんな感じだった)
まあ自分のなかでは随分、意識が変わったもんだと思います。


www.youtube.com


動画では1分ちょっとしか公開されてないので、後半が気になる…。
曲が昨日から発売なんですよね。

今、iTunesで購入して聴きました。
MVで公開されている部分が1曲になった感じですね。ほぼ予想を裏切らないというか。とにかく気持ちいいです。
10/5発売のサントラ版では、ヤスタカ氏のサントラはもちろん、この曲のRemixも4曲入ってるそうなので、非常にお得ではないでしょうか。

「LOSER」ですが、さきほどAmazonでぽちったのでご報告します。
あんまりモノの所有欲はないのですが、感謝と応援ということで、限定版で。
みんな、米津さん聴こうぜ。(←これが言いたかった)

* * *

そうだ。関係無いですが、先日の消しちゃった記事にスターありがとうございました。宝物にします(!?)

本日は以上です。